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■ もう誰も愛さない

もう誰も愛さない中国にこんな言葉がある。「復讐はひとつの美しい正義だ。」

実際にこういう諺のようなものがあるかどうかは兎も角として、昔自分がはまったドラマ「もう誰も愛さない」で繰り返し使われた台詞だ。

簡単に説明すれば山口智子扮する美幸がタクヤ(吉田栄作)と小百合(田中美奈子)に復讐をするストーリー。ということだが、このドラマはそんなに単純ではない。

番組当初の美幸はちょっとかわいそう過ぎる設定で、山口智子の演技力もあるが、同情の涙を誘うほどだ。その後、魔性の女に変身するが、当初悪の根源であった小百合に今度は同情してしまうほどの変わりようだ。
昔、美幸の父に命を助けられたという香港の商社ブルースコーポレーションの大社長ワンという男が極秘に来日し、美幸に小百合への復讐に資金などで力を貸すが、ワンの真の目的は…。
といった具合で、とにかくストーリーがめまぐるしく展開され、一話飛ばすと全く状況がわからなくなるのがこのドラマの特徴である。

最近はおもしろいといえるドラマが実に少ない。ちょっといいなと思えたのは「特命係長只野仁」位で、もうひとつあげるとすると、我が愛する長谷川京子主演の「Mの悲劇」は途中まではよかったが最終回がちょっとずっこけた。それに比べ「もう誰も愛さない」は今見ても間違いなくおもしろいっ!
実は先日CSファミリー劇場で放映され、このドラマのおもしろさを再認識し、更にDVDも発売されていることを知ったので、こんな古いドラマをとりあげてみました。

もう誰も愛さない DVD-BOX

 

そういえばひとつ気になることがある。最終回で弁護士レイコ(伊藤かずえ)はワンに「もう貴方の前に現れることはないでしょう。」と言って外国へ高飛びしようとするが、ワンの「永遠にね…。」の台詞を最後にワンの手下に殺されてしまう。その後ゴミ捨て場に捨てられているシーンで、本放映では口から血を吐いたレイコの生首が確かあったはずだが、今回はカットされていた。今の時代R指定に抵触するのか、それとも本人からのクレームか、真相は定かでは無い。

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